
デザインの品質を定量化する「コミュニケーションデザイン評価モデル」
株式会社ビズリーチにて、コミュニケーションデザイン部の部長を務めます三井です。 コミュニケーションデザイン部では、デザインの観点を定義し、デザイン品質を定量化する「コミュニケーション評価モデル」を運用しています。今回はコ […]
こんにちは。ビズリーチ事業部でプロダクトのUIデザインを担当している野田です。
今回は、Visionalでコミュニケーションデザインを担当しているデザイナーに、仕事を進めるうえで参考になった1冊を聞きました。
Visionalのコミュニケーションデザイナーは、オンラインでは広告バナーやLPなど、オフラインでは交通広告やポスター、イベントの空間設計など、担当する領域は多岐にわたり、常に様々なプロジェクトに携わっています。
本を紹介したデザイナーは、若手デザイナーへのディレクションや、デザイナー以外のステークスホルダーとのやり取りを日常的に行っています。本記事で紹介する本から、忙しい中でのアイデアの創造や、デザインのロジックを伝えるうえで新たな視点が学べるのではないでしょうか。
日常的に複数のプロジェクトを担当していたり、マルチタスクに苦手意識を持つデザイナーのみなさまにとって、仕事を進めるヒントになれば幸いです。
ジェームス・ W・ヤング 著 , 竹内 均 解説 , 今井 茂雄 訳 / CCCメディアハウス / 1988.4.8 発売
「60分で読めるけれど一生あなたを離さない本」これは本の帯に書かれた言葉です。
1940年に原著の初版が出版された『アイデアのつくり方』。今でも本書が愛されているのは「アイデアが生まれるまでの過程」について、風化しない本質的な内容が書かれているからだと思います。
「アイデアが降りてくる」という表現がありますが、それに至るまでの5つの段階を紹介しています。これを意識することで課題解決へのアイデア出しがいきあたりばったりではなく、フローに沿って進められるようになりました。初めて読んだのは社会人1、2年目のときでしたが、今でも様々な場面でこの本を思い出して実行するよう心掛けています。
課題解決のアイデアをつくることが仕事のデザイナーには、一生役立つ本になるかもしれません。ぜひ読んでみてください。
(デザイナー:槌谷 夏月)
水野 学 著 / ダイヤモンド社 / 2018.10.10 発売
自身の役割が、デザイナーからディレクターに変わり、複数の案件を同時に担当することが増えてきたときに手に取った本です。
「くまモン」や「茅乃舎」などを手がけるクリエイティブディレクター 水野さんの仕事術が書かれています。内容は目的の共有、スケジュール管理、業務の効率化、チームワークについて。こうして並べてみると「わかっているよ」と言いたくなるかもしれません。しかし、こうした基本的なことが普段の業務で本当にできているか、見直すことはあまり多くはないと思います。
本書はそれらを実行するための具体的な行動まで落とし込んだ内容になっています。普段何気なく行っている仕事も言語化して、再認識することで、ディレクションスキルを高められました。
(デザイナー:村上 杏樹)
細谷 功 著 / dZERO / 2014.11.27 発売
定期的に見返したい、仕事を円滑に進めるためのヒントが書かれた本です。
日々の業務では、社内の様々な事業部のメンバーと協力してプロジェクトを進めています。そのなかで、全員の言ってることは間違っていない、でもどこか話が噛み合わず時間だけが過ぎていくことがありました。お互いの視点が違うことでコミュニケーションの齟齬が起きているかもしれないと思っていたところ、この本に辿り着きました。
本書では、ものごとの「具体」と「抽象」について、わかりやすい例と短い文章で解説されています。話題に対して、「具体」と「抽象」の視座の違いから話が噛み合わなかったのか! と納得させられた本でした。仕事はもちろん、人生の様々なシーンで役立つ本だと思います。
(デザイナー:駒形 夏南)
ジェレミー・ドノバン 著 ,中西 真雄美 訳 / 新潮社 / 2013.7.18 発売
TEDの動画を見たことはありますか?
TEDは、さまざまな分野を代表する語り手が短時間で的確に彼らの活動や信念を伝え、なにより惹き込まれるような語り口が魅力です。本書はそんなTEDからプレゼン術を学べます。ぜひ、スマホを片手にTEDの動画を見ながら読んでみてください。目と耳で学ぶことができ、魅力的なプレゼンのテクニックを実感できると思います。
また、プレゼンだけでなく聴衆の反応にも注目してください。TEDの聴衆はよく笑い、よく拍手をします。それは語り手かが聴衆と心をつなぐ作法をしっかり心得ているからです。「プレゼン術」とお堅いタイトルですが、聴衆を振り向かせるコツを動画を見ながら楽しく学ぶことができると思います。
(アートディレクター:遠嶋 伸昭)
朝倉 未来 著 / KADOKAWA / 2020.2.27 発売
野蛮な本に見えますが安心してください。この本から学べるのは「分析して実行する力」です。
朝倉さんは総合格闘技RIZINの国内最強の選手。彼は試合前のほぼ全ての時間を対戦相手の分析に使い、攻撃されたときの対応をいくつも用意するそうです。そうすることで、試合中に相手から受けるすばやい連打にも、一瞬で効果的な対策を選び対応できると語っています。
また、彼は立ち上げから1年で登録者数を140万人まで伸ばしたトップYouTuberでもあります。その成功の秘訣もYouTubeでヒットするコンテンツを分析して実行する力にあるのかもしれません。
普段の業務でも、仕様変更や納期の前倒しなど思わぬ不測の事態が起こりますが、この本を読む事で自分がそうした場面に出くわした際、対応の仕方が少し変わってくるのではと思います。
(デザイナー:渡邉 朋哉)
次回はプロダクトデザイナーおすすめの本をご紹介します。ぜひお楽しみに!