
デザインの品質を定量化する「コミュニケーションデザイン評価モデル」
株式会社ビズリーチにて、コミュニケーションデザイン部の部長を務めます三井です。 コミュニケーションデザイン部では、デザインの観点を定義し、デザイン品質を定量化する「コミュニケーション評価モデル」を運用しています。今回はコ […]
「キャリトレ」は2022年12月をもってサービス終了しました。
こんにちは、キャリトレ事業部マーケターの野村です。
突然ですが、皆様は事業成長を実現するうえで、大事なことは何だと思いますか?色々あると思いますが、私たちは「人」がキーになると信じています。良い人を集めるためには、採用活動が欠かせません。
それでは、採用活動についてはどのようなイメージをお持ちでしょうか?色々なフレームワークはあるものの、「必ず採用できる必勝法」はありません。正解があるようでない。これが採用であり、難易度が高い理由です。
そのため会社の採用を担う人事は、常に自社の取り組みが正しいのか、頭を抱えています。
「キャリトレ」という採用サービスを通じて、難易度が高い取り組みをしている人事に寄り添い、学びの機会を提供しながら、「採用成功」を実現して頂くためにはどうすればいいのか‥‥。
今回は、そんな課題を解決するために開催している「ユーザー会」のコミュニティデザインについてお話させていただきます。皆様のサービス運営や、カスタマーサクセスのヒントになれば幸いです。
キャリトレは、挑戦する20代の転職サイトです。表示される求人を興味のある・なしに振り分けていくと、そのデータを学習し、ユーザーの志向性にあった求人がおすすめされます。2013年にローンチしてから2019年5月現在までで、おかげさまで累計55万人以上の求職者、累計6,700社の企業様にご利用いただいています。
はじめに私たちは、採用人事の皆様が持つ課題の本質を見極め、ユーザー会というソリューションが正しいのかを検証するため、ヒアリングを行いました。
「普段どんなことに悩んでいるか」「どんな情報があればうれしいのか」「仕事において誰とコミュニケーションをとっているのか」を伺ってみると、「やっている施策が正しいか分からない」「他社がどうやっているのか知りたい」「そもそも相談できる相手がいない」といった声がありました。
つまり人事のみなさまは、単なる情報提供だけではなく、他社のリアルなHow toや、人事同士のリアルなつながりを求めていることがわかりました。
この課題を解決するためには、ユーザー会のようなリアルな交流の場を提供することが有効だと確信しました。
さっそくユーザー会の構想を、キャリトレのコミュニケーションデザインに携わってくれているデザイナーの浅野に持ち込みました。「せっかくやるなら長く愛される会にしたいね」という共通認識が持てたので、まずは全ての骨子となるコンセプトを作ることにしました。
議論したこと
・一貫して変わらない提供価値は?
・どのような雰囲気にしたいか?
・参加した採用担当者は、どのような感情になるか?
・ユーザー会を通して、キャリトレの存在がどう変わるか?
議論を重ねて出来たコンセプト
・繋がりの「輪」:人事同士の繋がりの輪ができる
・驚きの「ワッ!」:成功事例をシェア、驚きのワッ!が飛び出す
・対「話」:交流により対話が生まれる
そんな3つの「わ」を約束します。
コンセプトだけでなく、会自体も「わわわ」というネーミングにしました。「キャリトレ人事ユーザー会」が単純に長く呼び辛いのと、「愛される」「親しみのある」という目指す方向性に対して堅い印象があったためです。
結果的に非常にキャッチーな点と、会の目的や期待を分かりやすく表せたことで受け入れられ、運営側も参加者側にも「わわわ」という名前が定着してきています。
浅野がビジュアル化するうえでこだわった点には、このようなものがありました。
・キーワードは「親しみ」「ポジティブ」「活発」
・人事採用のキーとなる「人」をモチーフに
・親しみの持てる丸みのあるシルエット
・「耳」を前に出し強調することで、傾聴している様を表す
・表情から、驚きと対話を表す
・ノベルティやグッズにして愛されるイメージが湧くこと
・「カラー」と「星のモチーフ」を採用することで、キャリトレのアイデンティティと接続
参加前の告知用ビジュアルに用いたのはもちろん、当日にも世界観を演出されるように、紙コップや食べ物にもビジュアルを入れました。
また、何度も足を運んでもらうために、ノベルティもひと工夫。毎回くるたびに「今回は何をもらえるんだろう?」と思っていただけるように、会毎にノベルティを変えました。ノベルティは、もらって困らないもの、でも、私たちを身近に感じられる物が何かを考え作っています。
「わわわ」のロゴに込めたコンセプトのとおり、ユーザー会を通じて持ち帰ってほしいことは「採用ノウハウ」と「人事同士の繋がり」の2つです。
それを実現するために会全体の体験設計にもこだわり、「学び」と「交流」の2部で構成しています。
「学び」のパートでは、「第2新卒採用」や「エンジニア採用」「IT×100人規模の企業」等の成功事例に加え、失敗事例やワークショップなど、何度も足を運んでいただけるように毎回異なるテーマを設定しています。
「人事同士のコミュニティをデザインする」のは私たちにとっても初めての取り組み。やってみて分かることもたくさんありましたし、改善すべき点もまだまだあります。
「どうしたらコミュニケーションが活発に生まれるか」「参加いただくみなさまがどうしたらもっと価値を感じていただけるのか」という事を考え続けていきたいです。
今回の取り組みを通じて私たちは、大きく2つのことを学びました。
1つ目は、意志をもって情熱を伝え続けること。
感覚的に、「ユーザー会ってあったほうがいいよね」って思っている方はたくさんいると思います。ただ、いざ実現しようとするとハードルが多くあるでしょう。関係者の理解を得たり、ユーザーに共感してもらうためには、ユーザーの声に真摯に耳を傾け、絶対にユーザーやサービスのためになると信念をもち続けることが重要です。
2つ目は、最初から完璧を目指さず継続し続けること。
誰のために何をしたいのか、目的と課題設定をブラすことなく、どこまでディテールにこだわりきれるのかが重要だと感じました。
ただ、ユーザー体験には正解がないからこそ、最初から完璧を目指すのではなく、根気よく継続し、PDCAを回し続ける必要があると思います。会を重ねるたびに、参加者の皆様の反応が変わっていく様子や、学んだことを実践してくれていることを目の当たりにしたときの、やりがいやおもしろさは形容しがたいものがあります。
これからもマーケター、デザイナー、そしてチームメンバーが一丸となって、お客様の課題解決し、身近に寄り添えるサービスづくりを目指していきます!
運営メンバー(左から野村・日高・浅野・田村・川津)