
事業を前に進めるための、具現化のチカラ
この記事は、2023年5月10日に「Assured Tech Blog」にて公開された記事の転載です。 こんにちは、Assured 事業部デザイナーの戸谷です。 事業推進において、プロダクト開発の次の一手をどうするか?を […]
「キャリトレ」は2022年12月をもってサービス終了しました。
こんにちは、プロダクトデザイナーのJackです。
今回は私が担当する20代向け転職サービスキャリトレでの経験から、誰でもできるABテストで必ず効果をあげる方法をご紹介したいと思います。
事業グロースにお困りのアナタにぜひ!
事業会社に所属している私たちデザイナーの重要な役割は、担当事業のグロースです。
何せサービスが成長しない限りは、会社・事業のミッションを達成できませんからねぇ…
ビズリーチも例外ではなく、全ての職種が制作のみならずグロースに重きを置いて仕事をしています。
いわゆる「作って納品して終わり」ではない状況ですね。
このグロースにおいて大事になるのがPDCAを回すという考え方です。
そしてここで使えるのがご存知、ABテスト。
私が担当するキャリトレ事業でもこのABテストは大変重宝しており、登録導線の突破率はABテストを継続した結果、この1年強で15ptも向上しました…!
では、キャリトレはどのようにしてABテストで大きな成果をあげたのか。
答えは簡単で、「ABテストを仕組み化する」ことです。
「いやいや、わりと当たり前のことだなw」
と思われそうですね。笑
しかし、2年に渡りABテストを繰り返した結果、精度の高い仮説を思いつくことよりも、使いやすいツールを探し出すことよりも、仕組み化して継続することこそが最も重要というのが私の結論です。
ABテストって通常の定期リリースとは違い、テスト範囲が限られてますよね。
そのため、ひとつひとつの改善幅は小さく、良くても1pt改善するかどうか。
基本的には0.1~0.5pt改善ということがほとんどです。
もちろん、数値が下がることもしばしば…
だからこそ継続することに意味があるのです。
1週間に0.5ptの改善でも、半年続ければ12ptの改善に。1年続ければ24ptの改善になります。
チリも積もれば山となる。それこそがABテストの本質だと考えています。
今回は継続のためにキャリトレ事業部が作ってきた仕組みをまとめてみました。
ぜひ担当サービスのグロースに役立てていただければと思います!
まずはじめに、ABテストのみを実施するグロースチームを結成しました。
ここで重要なのは役割を明確にすることです。
役割は必ず全員に1つずつ、かつ重複しないものが望ましいでしょう。
そうすることで、自責の念を持ってABテストにのぞむことができます。
キャリトレでは以下のような形で役割を明確にしました。
スケジューリングのポイントは曜日ごとにタスクを分散化し、何曜日は何をする日かを決めることです。
そうすることで何をすべきかが明確になり、タスクの抜け漏れが軽減します。
そしてABテストが早期の段階で習慣化されます。
キャリトレでは以下のような形でスケジューリングをしました。
先ほどは役割分担の重要性を述べましたが、テストの案出しのみは必ず全員で担当をしま
した。
ABテストの基本概念は「小さい改善を繰り返し、大きなグロースを実現すること」です。
そのため、全員の知恵を絞ってアイディア数を稼ぐスタイルで挑みました。
案出しを全員ですると、結果計測の際に自分が出したアイディアがどのような結果になったかを見る習慣がつくため、ABテストを回せば回すほど案の精度が高くなるという副次的な効果も期待できます。
テスト結果はチームで共有し合い、全員で振り返りや分析を行うことを心がけましょう。
この習慣を継続することで全体の「数値を見るスキル」が高くなり、それにより数値に対しての意識が格段にあがります。
そうなればメンバーは、より自身の担当分野に注力し、強力なグロースハッカーになることでしょう。
最後にプチポイント。
継続が大事だとここまで散々述べてきましたが、やはり大型リリースが重なったりして忙しくなってしまうと、どうしてもABテストは優先順位が下がってしまう時期が訪れます。
そんな時は無理してABテストをやらないことが大事です。
「この2週間はみんな忙しいから休みにする!!」
とリーダーが決断をしましょう。
そして必ず繁忙期後にリーダーが再開の声がけをしましょう。
無理して続けて、モチベーションが下がってしまってはいけません。
なんてったってABテストのキモは「継続すること」ですから。
上記の仕組み化によってキャリトレの登録導線は1年で15pt以上突破率を改善しました。
そしてグロースチームのメンバーは「PDCAサイクルを高速で回した経験」をもとに、各担当チームや他部署に異動した今でも大活躍をしています。
ABテストは決して難しいものではない。継続さえすれば誰でもできる。
ぜひあなたの事業部にもABテストを導入してみてはいかがでしょうか。