Visional Designer Blog

デザインの本棚 – ビズリーチのデザイナーが選ぶ今月の5冊 1月編

ビズリーチでは 一昨年の春から「デザインの力を高める年」と銘打って、デザイン戦略の取り組みを開始しました。「デザイナーが仕事を通じて成長できる機会と環境を、企業として約束する」という考えのもと、さまざまな取り組みを行なっています。

その取り組みの一つとして、デザイナーのキャリアと成長を支える「質の高いインプットの機会」を企業としてサポートするため、毎月、メンバーから寄せられるリクエストを元に書籍を購入し、インプットに活用しています。

詳しくは下記をご覧ください。

質の高いインプットを目指して。ビズリーチオフィスに「デザイナーのための図書館」が誕生!

このシリーズでは、その書籍をメンバーのコメントと合わせて紹介していきます。

気になる書籍があれば、ぜひチェックしてみてくださいね。

モダンデザイン批判

柏木博 著 / 岩波書店 / 2002.11.28 発売

モダンデザイン批判

20世紀のデザインにおける潮流のなかでも、重要な存在のひとつとして「モダンデザイン」と、そのアンチテーゼから生まれた「ポストモダン」があります。この本では「ポストモダンはモダンデザインにおける批判や課題を解決できたのか?」といった問題を、20世紀にデザインされたモノや出来事から、デザインの流れを俯瞰して考察しています。

情報過多な21世紀の現代、モダンデザイン、ポストモダンの歴史と哲学は、ソフトウェアのデザイン・開発思想の参考になる点もあり、いちクラウドサービスに携わる者としてとても考えさせられるものがありました。

(フロントエンドエンジニア:浅井雅彦)

Graphic Recorder-議論を可視化するグラフィックレコーディングの教科書

清水淳子 著 / ビー・エヌ・エヌ新社 / 2017.1.27 発売

Graphic Recorder-議論を可視化するグラフィックレコーディングの教科書

最近イベントレポートのブログで、話していた内容をまとめた「グラフィックレコーディング」をよく目にします。本書は、これからグラフィックレコーディングを始めてみたい、会議を上手に進行させたいと考えている人にとって、非常に参考になる一冊です。

私は日頃から、会議で司会を担当する機会があるのですが、何度か議論が思うように進まない経験をしたことがあります。本書をきっかけに、機会があればグラフィックレコーディングを取り入れてみたいと思いました。

(デザイナー:林田 優哉)

オブジェクト指向でなぜつくるのか

平澤章 著 / 日経BP / 2011.4.7 発売(第2版)

オブジェクト指向でなぜつくるのか

フロントエンドの領域でもよく耳にする「オブジェクト指向」に関する入門書です。“オブジェクト指向とは単純なコードの書き方や設計だけではなく、ソフトウェア開発の総合的な技術である。”という言葉の通り、実際の業務分析、要求定義から、デザインパターン、開発プロセスまでを広く扱っています。

開発の中で出てくる特殊用語についても、丁寧に、必要なものから理解しやすく説明されています。開発する人間の共通言語として、無駄をなるべく減らし、効率よくモノづくりを行うために必要な知識が手に入ると感じました。

(フロントエンドエンジニア:村上祥太)

融けるデザイン

渡邊恵太 著 / ビー・エヌ・エヌ新社 / 2015.1.21 発売

融けるデザイン

テクノロジーの進歩によって変化する世界をどう捉えるのか?
情報技術の発展により変わる世界で、デザインを仕事にすることとは?

デザイナーがこれからも“ものづくり”に携わっていくために、新たな発想とロジックを身に付けることの必要性を説いているのが本書です。「自己帰属感」を軸に、情報を中心とした設計の発想手法について解き明かしています。

当たり前にインターネットがある世界での、新たなデザイン論を展開しており、IT業界で働くデザイナーには是非オススメしたい一冊だと思いました。

(デザイナー:福田佳世子)

巨匠フランク・ロイド・ライト

デヴィッド・ラーキン, ブルース・ブルックス・ファイファー 編集, 大木順子 訳 / 鹿島出版会 / 1999.6.1 発売

巨匠フランク・ロイド・ライト

「素敵…!」

読みながらそんな言葉が溢れ出てくる、建築家フランク・ロイド・ライトのカラー作品集です。

「有機的」という言葉で形容される彼の建築は、それぞれのパーツが絶妙に噛み合いながら、うっとりするような空気感、無機質とは正反対の暖かさを作り上げています。こんな家に住みたい、この建築を生で見たい…。有無を言わさずに見る人を惹きつける彼の作品群は、モノづくりを生業にするデザイナーとして目指すべきものを教えてくれます。美しい写真のオンパレードで、眺めるだけでも楽しい一冊なので、是非実際に手にとってみてほしいです!

(デザイナー:高野菜々子)

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