Visional Designer Blog

Botで課題解決!小さな改善を積み重ねて生産性の向上を

こんにちは!戦略人事クラウド「HRMOS(ハーモス)」を担当している、デザイナーの五十嵐(いからし)です。

みなさんは、普段の業務のなかで、リマインドや会議準備など細かな業務をすることがあるのではないでしょうか。私自身もそういったシーンがたくさんありましたが、あることをきっかけに、それらの業務を自動化して効率化できないかと考えるようになりました。

今回は、私が行った自動化による業務改善の事例と、そこから学んだことをお伝えします。みなさんの業務改善に、少しでもお役に立てば幸いです。

きっかけはメンバーの一言

私が所属しているチームでは毎朝各々が、その日のタスクをSlackのチャンネルに投稿し、チーム内で業務を可視化しています。

初めは、気づいた人が「◯月✕日 やること」と投稿しており、その運用に疑問をもっていませんでした。
しかし、あるメンバーが「これを自動化できたら、嬉しいよね」と言ったことをきっかけに、Slackbotを使って自動化できないかと考え、挑戦してみることにしました。

小さな改善を繰り返して愛されるBotへ

まず、朝の決まった時間に「◯月✕日 やること」と投稿する簡易なBotを作りました。今回、実装についての詳細は割愛しますが、下記のサイトを参考にしました。

初心者がGASでSlack Botをつくってみた
Google SpreadSheet のデータを JSON 形式で取得する Web API をサクッと作る

これにより、チームの誰かが手動で投稿することなく、決まった時間に教えてくれるBotに返事をする形で、各々がスムーズにタスク投稿できるようになりました。

運用を続けていくうちに、エラーによって投稿されない、あとでタスク内容を振り返りにくい、などの様々な課題やニーズが出てきたので、少しづつ改善を重ねています。

例えば、見逃さないように、勤務時間帯に合わせて投稿をされるように調整したり、当日分の投稿が埋もれないように「ピン留め」したり(業務終了時にはピン留めを自動で解除)する機能です。

また、改善に時間を要する場合は、ユーモアを交えてその旨を伝えるようにしています。本当はすぐに改修したく、苦肉の策でしたが、完璧すぎないBotに仕立てることでチームからも愛されるようになっていきました。

Botの精度はもちろん、チームの課題やニーズに合わせて細かく改善を重ねることで、業務の効率化だけでなく、今ではBotをきっかけにコミュニケーションが生まれるような工夫を盛り込み、チーム全員に愛されるBotへと進化しています。

チームのマネジャーの愛称から「ガリレイくん」と名付け、アイコンも親しみのあるイラストにしました。

自動化 = 仕組み化

リマインドだけでなく、他の場面でもBotが活躍しています。
例えば毎日チームで行なっているデザインレビュー会。当初は、レビューしてもらいたいデザインがある場合、毎日決まった時間までに専用のGoogleスプレッドシートに記入し、気づいた人がレビュー会前にアジェンダをSlackに投稿していました。つまり、レビュー会の有無が事前に分かりづらい状況でした。

ここにもBotを導入し、定刻までにシートに記入されたレビュー依頼を集約して、アジェンダとして自動投稿してくれるようにしました。また、依頼がなければ、レビュー会が無い旨を通知するようにしました。

結果、アジェンダを毎回手動で投稿する時間を削減できたことはもちろん、メンバー全員が漏れなくレビュー依頼内容を記入することで、レビュアーが事前に依頼内容(施策の目的、課題、レビュー観点)の確認をしやすくなりました。。結果、レビュー会での依頼内容説明が一切不要になり、質問や指摘などに多く時間を割くことができています。その結果、以前より活発にレビューしあえるようになりました。

小さな課題解決で、大きな生産性を

上記以外にも様々な施策を実施してみたところ、Botを導入することで、一ヶ月あたり約6時間分の工数を削減することができ、生産性向上につながりました。

数字で見ると、小さな改善のように感じますが、実際にBotを導入してみて、より本質的な仕事に集中できる時間が多く取れるようになりました。

ここで、同じチームのメンバーに、「Botを導入してから、業務がどう変わったか」感想を聞いてみました。

Botにレビュー会のアジェンダを投稿してもらう前は、レビュー会が始まる30分前くらいに誰かがレビュー会の有無を確認していました。そのため、Slackを確認しないとレビュー会の有無が分からない状態でした。しかし、Botを導入してからは、レビュー会の有無を事前に通知してくれるので、スケジュールの調整がしやすくなりました。
また、タスクの期日も必要な時だけリマインドしてくれるので、抜け漏れがなくなり、仕事の質も上がったように感じています。

最後に

「Botを作るのって面白そう!」と、初めは何気ない会話から取り組み始めた小さな課題の解決でした。しかし、チームの雰囲気を良くしたり、デザイナーが注力すべき本質的な仕事とは何なのかを考えるきっかけになったり、得るものが多くありました!
今では、私たちのチームだけでなく、他のデザイナーチームでもBotを導入し、リマインドや情報伝達など業務効率化をはかっているチームもあります。

これからも、デザインだけでなく、インターネットを扱う私たちだからこそ、テクノロジーの力を活用して、色々な課題解決に取り組んでいきたいと思います。

おすすめ記事