
組織づくりをリードする2人が選んだ、組織と文化をデザインするための6冊
こんにちは。ビズリーチ事業部で企業さま向けのWebサイトの改善を行なっています松永です。 今回は、株式会社ビズリーチのCDO(Chief Design Officer)を務める田中裕一、Visionalのデザイン組織にお […]
ビズリーチでは昨年の春から「デザインの力を高める年」と銘打って、デザイン戦略の取り組みを開始しました。「デザイナーが仕事を通じて成長できる機会と環境を、企業として約束する。」というデザイン戦略の要となる考えのもと、さまざまな取り組みを行なっています。
その取り組みの一つとして、デザイナーのキャリアと成長を支える「質の高いインプットの機会」を企業としてサポートするため、毎月、メンバーから寄せられるリクエストをもとに書籍を購入し、インプットに活用しています。
詳しくは下記をご覧ください。
質の高いインプットを目指して。ビズリーチオフィスに「デザイナーのための図書館」が誕生!
このシリーズでは、その書籍をメンバーのコメントと合わせて紹介していこうと思います。
気になる書籍があれば、ぜひチェックしてみてくださいね。
水野学 著 / 朝日新聞出版 / 2014.4.18 発売
この本を読むまでは、「センス = 才能、天性の物」と思い込んでいました。
しかし、著者の水野学さんは、「センスとは知識の集積である。これが僕の考えです。」と述べています。「センス」とは経験と知識の積み重ねであり、経験で得た情報を、直感的かつ瞬時に判断し組み合わせている。つまり、多くのことを学ぶことで誰でも「センス」を手に入れ、磨くことが可能である、ということです。
「センスがないから」と自分を正当化せず、自身の知識から構築されるセンスを磨くため、日々のインプットを欠かさずにせねば、と改めて考えさせられる一冊でした。
(デザイナー:渡部 夏菜)
マーク・スティックドーン, ヤコブ・シュナイダー 著, 長谷川敦士, 武山政直, 渡邉康太郎 監修, 郷司陽子 訳 / ビー・エヌ・エヌ新社 / 2013.7.25 発売
デザイン観点からビジネス全体を捉えた「サービスデザイン」という思考法について、その基礎から実践までがまとめれた一冊です。
モノを作るだけではなく、事業全体を設計していくというデザイナーの可能性に気がつかされる一冊でした。また、実践編ではペルソナやカスタマー・ジャーニー・マップ等のツール紹介、そして導入事例まで記載されており非常に参考になります。
何より本書自体がサービスデザインであるとし、書籍という手法を活かした内容は個性的ですので、ご興味がある方は是非ご一読ください。
(デザイナー:熊谷 慶人)
ドナルド・A. ノーマン 著, 岡本明, 安村通晃, 伊賀聡一郎, 上野晶子 訳 / 新曜社 / 2004.10.15 発売
『誰のためのデザイン?』の著者である認知心理学者のドナルド.A.ノーマンの近著。
情動的デザインが如何に大切であるかを綴っています。本書では、「視覚的魅力」のある製品にユーザーが好意を示したという研究実験の結果をもとに、最終的に人間の情動が製品の評価にどう影響するのかという学術的視点で、実例を交えて細かく解説しています。デザインに論理的思考や定量情報は必要ですが、そこには「何となく良いモノ」という情動的視点も大切であることを再認識できます。
自分の本棚に加え、読み直したくなる一冊です。
(デザイナー:細淵 一伸)
後藤武, 佐々木正人, 深澤直人 著 / 東京書籍 / 2004.4.1 発売
「環境から発された情報により、生物の行為であるアフォーダンスが左右されることを元に、デザインする」を記する一冊です。
アフォーダンスの概念で、デザインの着眼点から手法までの解説を、建築デザイナーの後藤武さん、生態心理学者の佐々木正人さん、プロダクトデザイナーの深澤直人さんが事例を含めて述べています。
全く斬新な視点でデザインを見直すことができ、デザインの本質を考え直す機会になるような本で面白いです。
(デザイナー:丁 未婷)
工藤強勝 監修 / ワークスコーポレーション / 2006.3.1 発売
デジタルデザインが主務なデザイナーでも、ときに、エディトリアルデザインを頼まれることがあります。
そんなときに手に取っていただきたいのが、この1冊。「文字」「組版」「レイアウト」「造本」「DTP」 など、エディトリアルデザインに必要なすべての要素が詰まっています。10年前以上前に出版された本書ですが、本作りの工程を丸ごと理解できます。その緻密さは、まるでベテランデザイナーが側についてくれているかのような安心感があります。特に文字についての考え方はアナログ/デジタル問わず非常に参考になりました。
エディトリアルデザインのなんたるかを知りたい方はぜひご一読を。A5判で持ち運びたくなる大きさも◎。
(デザイナー:鹿島 千尋)
オットー・ノイラート 著, 永原康史, 牧尾晴喜 訳 / ビー・エヌ・エヌ新社 / 2017.6.23 発売
言葉が通じなくても物事を伝えるための「ユニバーサル言語」として図解を採用し、ピクトグラムの前身である「ISOTYPE」を発明したオットー・ノイラート。
ISOTYPEはいかに伝えるか?を突き詰めた視覚言語であり、物事を伝えるために視覚的な要素と日々奮闘するデザイナーとして学ぶべき部分が多くあると感じました。本の中身も文字よりも図解が多く採用されており、眺めるだけでも楽しい一冊です。
(デザイナー:高野 菜々子)
田中洋 編集 / 有斐閣 / 2014.11.7 発売
ブランドについて歴史から紐解き、戦略から事例まで余すことなく記された一冊です。
マーケティングだけではなく、ブランドの重要性や価値をもって、経営視点でどう企業の課題を解決していくかがまとめられています。ブランドの概要が幅広く記されており、全て読み終わった後は、シチュエーションやポイントを押さえるときに項目をピックアップし、参考書として手元にあると良い本です。
(デザイナー:古結 隆介)